介護現場では、介護スタッフによる介助や生活支援だけではなく、様々な機器やサービスが導入されている。その一つが安否確認サービスだ。安否確認サービスとは、高齢者の健康状態や生活状況を定期的に確認するサービスのことで、一人暮らしの高齢者とその家族を繋ぐ存在として知られている。個人で使うものというイメージが強いが、介護施設においても非常に重要な存在といえる。介護施設において安否確認サービスを導入することは、高齢者の安全を確保するという意味があるほか、その家族が安心して過ごすことができるという意味、そして介護スタッフの負担を軽減するという意味があるのだ。
高齢者は、身体能力や認知能力が衰えていることもあり、若い人と同じように過ごすことができないことが多い。少しの段差でつまずいてしまったり、施設外へと徘徊してしまったりする。しかし、それらを防ぐために介護スタッフが四六時中監視するということは現実的ではない。介護スタッフが疲弊してしまうとともに、サービス利用者も監視されているという心理的な負担を感じてしまう恐れがある。安否確認サービスで、施設内の出入りを通知するサービスやカメラによって生活状況を確認するサービスを利用すれば、両者に負担なく安全を確保することが可能だろう。
また、家族も合わせて安否確認サービスに加入していれば、家族にも素早く高齢者の状況を知らせることができる。手間をかけることなく生活状況を知ることができて、家族も安心することが可能だ。災害時にもいち早く家族へと状況を通知をすることができ、安心感を与えることができるだろう。